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第40回 NSK学術研修会

平成17年3月13日(日)名古屋丸の内東急インにて、第40回NSK学術研修会を実施。

《演題》
①バレーボール選手のジャンパー膝に対するDSIS療法を用いた症例
各務原接骨院 院長  山口専太郎

②NSKスポーツ科学ボランティア活動部会の活動報告
NSKスポーツ科学ボランティア活動部会長  古田 國義

③柔道整復師の地域スポーツ活動の一例と実益へのつなげ方
岐阜工業高校ラグビー部トレーナー
近藤接骨院 院長  近藤 桂司
岐南工業高校ラグビー部トレーナー
各務原接骨院 院長  山口専太郎
関市立関商工ラグビー部トレーナー
やまかわ接骨院 院長  山川 浩之
関市立関商工ラグビー部トレーナー
早川接骨院 院長  早川 真

①バレーボール選手のジャンパー膝に対するDSIS療法を用いた症例
各務原接骨院 院長  山口専太郎

【はじめに】
高校バレー部選手(岐阜県内強豪チーム)のジャンパー膝(脛骨粗面部疼圧痛タイプ)にDSIS療法(Dynamic Shoe Insole System=動的足底挿板療法の略)を処方する機会を得て、良好な結果を得たので報告する。

【症例】
高校一年生男子。中学二年時位より左膝脛骨粗面部ジャンプ時疼痛、圧痛有り。他医療機関通院歴多数。本人の意志により部活動中止せず痛みを我慢し続け現在にいたる。
初検時のジャンプ動作時の最大疼痛を5とし、ペインスケール5~0の6段階で本人申請の評価を行い2週間目には3となり、4週目には2となる。3ヶ月後の来院時には、脛骨粗面部に今だ隆起はあるもののペインスケールはほぼ0となった。

【評価】
・静的評価及びフットプリンターより
O脚 右肩↓ 左右小趾浮き足 左母趾外反 左足横アーチ
左母趾の蹴りが弱いと思われる。
・動的評価
歩行時、ダッシュ時、ジャンプ時ともにKnee In傾向が見られた。

【インソール作成】
左右共に3軸SPパッドをベースに
左足 Rウェッジ3㎜を外側装着 FWウェッジ前足内側装着 母趾球、舟状骨、小趾外転ポイントにパッドを装着。
右足 後足部ヒールウェッジ3㎜装着 小趾外転ポイントにパッドを装着

【結果と考察】
患側母趾の蹴り出しが弱く足関節回内 膝関節Knee Inすることにより下腿内旋する。
ジャンプ動作時の大腿四頭筋収縮の際に、この内旋のストレスが脛骨粗面部に加わり疼痛及び粗面部隆起につながるのではないかと考える。DSIS療法を行い、このストレスを少なくすることで疼痛減少となるのではと考える。

【まとめ】
部活動を休むことなく脛骨粗面部疼圧痛タイプのジャンパー膝に対してDSIS療法を行い有効な結果を得られた。今後は更に症例を重ねていきたいと思います。